解答:(ア)
解説:
今日のテーマは、**「ややこい」**です。「ややこい」って、聞いたことあります?最近は、やっぱり「ややこしい」と言う方が多いですな。私が若い頃は「ややこい」と、よう言うたように思います。今でも使う人はいてると思いますが、以前に比べると、だんだん聞かんようになってきた言葉かもしれません。「ややこい」は、基本的には**「ややこしい」**と同じ意味です。「ややこしい」というと、物事が複雑で分かりにくい場合にも使います。たとえば、「この話、ややこしいな」、「手続きがややこしいわ」などですな。ところが、人に対して、「あいつ、ちょっとややこいで」と言うと、単に「性格が複雑」というだけではありません。「付き合いにくい」「扱いにくい」「面倒なところがある」といった、人間関係の上での「ややこしさ」を表すことがあります。今回の会話でも、「まぁ、ええときはええねんけど。彼は、ちょっと、ややこいよ」と言うてます。つまり、西田さんは「仕事のできない人」でも「真面目に仕事をせん人」でもありません。ええところもあるんやけど、ちょっと付き合いにくいところがある。そういう人物として描かれているわけですな。したがって、答えは(ア)です。
では、「ややこい」は「ややこしい」の単なる省略なんでしょうか。これは、話し言葉の中で「ややこしい」の語尾が変化したものと考えると分かりやすいでしょう。大阪弁には、標準語と比べると、言葉を短くしたり、音を変えたりして使う表現が結構あります。「ややこしい」よりも「ややこい」の方が、口に出したときに短くてテンポがええ。「あいつ、ややこしいな」より、「あいつ、ややこいな😀」の方が、なんとなく大阪の会話らしく聞こえませんか。もっとも、これは単純に「大阪だけの言葉」と決めつけるのは難しいところです。方言というのは、地域や年代によって使われ方が違いますからな。
「ややこい人」と言われたら、もちろん褒め言葉ではありません😀ただし、必ずしも強烈な悪口というわけでもありません。「嫌な奴」「性格が悪い」とまで断定するほどではなく、「ちょっと面倒な人やな」、「付き合うのに気ぃ使う人やな」ぐらいのニュアンスで使われることもあります。今回の男性1も、「まぁ、ええときはええねんけど」と前置きしています。ここがポイントですな。「西田はあかん奴や」と全面否定しているわけではない。「ええところもある。でも、ちょっとややこい」という、なんとも大阪らしい微妙な評価になっています。
そして、男性2の「西田さん、あきませんの?」も、ちょっと大阪弁らしい表現です。これは、「西田さん、ダメなんですか?」という意味ですね。「何でですか? 西田さん、あきませんの?」ですから、「西田さんって、そんなにあかん人なんですか?」と聞いているわけです。ところが男性1は、「まぁ、ええときはええねんけど……」と答えてから、「ちょっと、ややこいよ」と続ける。この「ええねんけど……」の後に何が来るのか。大阪弁の会話では、この**「けど」から先が重要**なんですな😀
今回の「ややこい」は、単なる「複雑」という意味だけではなく、**人間関係の中での「扱いにくさ」や「面倒くささ」**まで含んだ表現です。昔の大阪では、こういう微妙な人間評価を短い言葉で表す表現が、けっこうありました。「ややこい」――。今となっては少し懐かしい大阪弁ですが、こういう言葉も残していきたいもんですな。
大阪弁クイズ「ややこい」ってどんな意味?会話から読み解く大阪弁
会話編 12

コメント
「し」を抜いた短縮形は昔からあったんですねぇ。
「おもろい」なんかも。
逸れますが、ややこに「しいこい、しいこい」言うてたお母さんも見なくなりましたね。
っていうか、道端で用を足している子なんて今や絶滅種ですが(笑)。
「し~こいこいこい」ですよね。懐かし~いいですね。