うちのブログで何度か紹介してます。大阪でラーメンといえば濃厚こってり系を想像する人も多いですが、西区新町にある 「尾道ラーメン 十六番」 は、そんなイメージをちょっと裏切ってくれる存在です。場所は地下鉄・西長堀駅から歩いてすぐ。こじんまりとした店構えに赤い暖簾、カウンターだけの小さなお店ですが、地元の常連さんからも愛されている人気店です。
私の記憶が正しければ、もう40年ぐらいは営業してるとおもうけど。私はまだ大学生やった。免許取り立てで車のりたい盛り。この十六番の近所に友人がおった。彼を誘ってドライブに行く前、その友人にラーメンを誘われた。彼曰く、「うまいラーメン屋あんねん」。それが、この十六番やった。その当時は、大阪は、ある意味ラーメン不毛地帯。ラーメン言うたら、中華料理屋の中華そばかインスタントラーメンやった。そんな中で、この十六番のラーメンは特別やった。そんな風に覚えてます。
スープは鶏ガラをベースに、魚介や昆布の出汁がしっかり効いた醤油味。最近の関西のラーメンによくあるパンチのある濃厚さとは違って、口に含むとじんわりと旨みが広がる“じわっと系”。初めて食べると「なんか懐かしいな」と思わせてくれる味です。
表面に浮かぶ背脂も、広島・尾道ラーメンの特徴のひとつ。脂っこさよりもコクをプラスする役割で、最後まで飲み干せる軽やかさがあります。
麺は尾道ラーメンらしい平打ちストレート。スープをよく絡めながらも喉ごしは軽やか。チャーシューは一口で食べられるぐらいの厚みで、程よい感じ。
さらに嬉しいのは、ミニサイズのラーメンが用意されているところ。小腹が空いたときや、飲んだ後のシメにもちょうどいい量で、女性や子ども連れにも利用しやすい配慮が感じられます。
店内はカウンター10席ほどのシンプルな造り。お昼時には近所のサラリーマンや常連さんでいっぱいになりますが、回転が早いので思ったより待たずに座れることが多いです。夜も21時まで営業しているので、仕事帰りにふらっと立ち寄れるのも魅力。
「十六番」のラーメンは、大阪にいながら広島・尾道のラーメン文化を感じられる貴重なお店。
ガツンとくるタイプではないけれど、食べ終わった後に「あぁ、美味しかった」としみじみ思える味わい。ラーメン好きなら一度は足を運んでほしいお店です。
📍 尾道ラーメン 十六番
大阪市西区新町4-3-4 日宝新町ビル1F
営業時間:11:00~14:30 / 17:30~21:00
定休日:日曜
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