解答:(エ)
解説:
「つくもる」がテーマですな。「つくもる」とは、簡単にいうと、かがむ、身をかがめる、うずくまるという意味です。つまり、男1の、「そんなんやったら風邪引くで。もっと、つくもらな。」という発言は、「そんな入り方をしていたら風邪を引くで。もっと、肩まで体を沈めなさい。」といった意味になります。お風呂で使う場合は、湯船の中で体を低くしたり、肩までお湯につかったりする動作を指していたわけですね。ただし、現代の大阪では、日常会話で「つくもる」を使う人は、かなり少なくなったと思います。
男2が、「つくもる?何それ?ジェネレーションギャップ感じんねんけど😀 おやじ😀😀」と反応するのも、無理はありません。
この「つくもる」は、私の記憶では、特にお風呂の時間によく聞こえてきた言葉です。たとえば、親から、「もっとつくもれ」、「肩までつくもれ」などと言われたものです。もっとも、私の親世代でも、お風呂のときには、「肩までつかれ」と言うことが多かったですね。
「つくもる」と「つかる」は、音が少し似ていますが、意味の中心は同じではありません。
- つくもる:かがむ、身を低くする、うずくまる
- つかる:湯や水の中に体を入れる
ただ、お風呂の場面では、体を低くして肩まで湯につかる動作が重なるため、「つくもる」が「肩までつかる」という意味合いで使われていたのでしょう。このあたりは、辞書に載っている意味だけでは、なかなか分かりにくいところです。言葉は、実際の生活の場面の中で、少しずつ意味を広げたり、使われ方を変えたりしますからね。
「つくもる」は、現在の大阪で誰もが普通に使う言葉というより、昔の大阪弁、あるいは世代によっては懐かしく感じる言葉といった位置づけでしょう。
もちろん、地域や家庭によって使い方には違いがあります。大阪弁とひと口にいっても、大阪市内、北摂、河内、泉州などで、言葉の残り方や発音、使う頻度が違うことがあります。また、同じ大阪でも、親世代や祖父母世代が使っていた言葉を、若い世代は聞いたことがないということも珍しくありません。
今回の男2の、「ジェネレーションギャップ感じんねんけど😀 おやじ😀😀」というツッコミは、まさにその世代差を表しています。男1にとっては普通の言葉でも、男2には「何それ?」となる。これも方言のおもしろいところです。
昔は、今のように、どこの家にも立派なお風呂があるとは限りませんでした。私が子どものころも、家風呂ではなく、銭湯に行くことが多かったですね。大阪では、銭湯のことを「風呂屋」と呼ぶことも多かったと思います。風呂屋に行くと、親から、「ちゃんと肩までつかりや」、「もっとつくもれ」、「湯冷めするで」などと言われたものです。
今では「肩までつかりなさい」と言うことが多いでしょうが、昔の家庭では「肩までつくもれ」という表現も聞かれました。こうした言葉は、単なる方言というだけではなく、当時の生活風景と結びついています。つまり、「つくもる」という言葉を知ると、昔の大阪のお風呂の様子まで、なんとなく浮かんでくるんですね。


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