解答:(イ)
解説:
大阪弁で「ぶっきょ」というのは「不器用(ぶきよう)」のことです。ここでポイントになるのが 小さい「つ」 の働きです。ま、促音ですな。
日本語では、強調やリズムをよくするために、もともとの言葉に小さい「つ」が入りやすい傾向があります。大阪弁では特にそれが目立ちます。
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「ぶきよう」 → 「ぶっきょ」
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「分度器(ぶんどき)」 → 「ぶんどっき」
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「洗濯機(せんたくき)」 → 「せんたっき」
- 「松屋町(まつやまち)」→「まっちゃまち」
この「小さい『つ』」は、単に音を短く切るだけでなく、言葉に力をこめて ズシッとしたニュアンス を出す役割もあります。大阪弁ではこうしたリズム感や勢いを大事にするので、「ぶきよう」よりも「ぶっきょ」のほうが 口にしやすく、耳に残りやすい のです。
つまり、父親は息子の不器用さをからかい半分で指摘しているわけで、「ぶっきょ」という表現を通して、大阪弁らしい言葉のリズム感も伝わっています。
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