前回までは、東大阪市の布施界隈におじゃましていましたが、そろそろ先に進むべきかと。と言っても、駅でいうと河内永和とか小阪、そして八戸ノ里ですか。このあたりまでは、近鉄電車・奈良線沿いの道を走ります。河内永和や小阪あたり帝国キネマが有名ですよね。帝国シネマ、略して帝キネは第二次世界大戦以前に大阪にあった映画作成会社です。現在は角川映画になています。帝キネは東大阪のあちこちでロケを行い、地元の人との交流も盛んだったようです。
長栄寺と鴨高田神社です。どちらもロケ地として使われたようですね。長栄寺の方には俳優さんのお墓もあるようですよ。
帝キネの撮影所は初め小阪に。手狭なので、同じく東大阪の長瀬川沿いに長瀬撮影所ができました。それぞれ、1914年、1928年です。小阪撮影所は現在は住宅地で面影はありません。長瀬撮影所は1930年、火事で焼失。短命な撮影所ですしたね。｢何が彼女をそうさせたか｣というタイトルの映画はトーキー（映像と音声が同期する今の映画のこと）初期のころの作品で、大ヒットしたようですね。長瀬撮影所で撮影されました。タイトルは英語の無生物主語の日本語訳ですよね。日本語にはない表現です。このころから日本語でもこういった表現が使われるようになったようですね、一説によれば。
長瀬撮影所の跡には、樟徳館という建物が建っています。登録有形文化財です。
樟蔭学園（大阪樟蔭女子大学の母体）の創設者、森平蔵の宅地として建てられました。のちに学園に寄贈されたようです。森氏は材木商だったので、材料と技術はこだわったようです。外からしか眺めることはできませんでしたが、立派な建物だということはすぐにわかります。
映画で思い出しましたが、今のNHKの朝ドラ『舞い上がれ！』のロケ地になった小学校も近くと言えば近くですね。車ならすぐに行けます。
三ノ瀬小学校です。今は廃校になってます。
次週は八戸ノ里付近まで参ります。
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