解答:(エ)
解説:
「ひち屋」は、標準語でいう「質屋(しちや)」のことです。
大阪弁では「し」と「ひ」の発音がしばしば入れ替わることがあり、たとえば
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「しつこい」→「ひつこい」
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「敷く」→「ひく」
などのように使われることがあります。
そのため「質屋(しちや)」も自然と「ひち屋」になるんですな。
この「し/ひ」の入れ替わりは、実は古い関西音の名残です。
昔の日本語では「し」の発音が今よりも硬く、「si」ではなく「shi」に近い音で、
その影響で「ひ」と混同しやすくなったと考えられています。
今では大阪弁独特の柔らかさや愛嬌を感じさせる言葉として残っています。
「ひつこい」「ひち屋」なんかがその代表例ですね。
また、この会話は、男1が「ひち屋」を「7千円貸してくれる店」と勘違いしているのがオチ。
「ひち」を「7(しち)」と取り違える、まさに大阪的なボケとツッコミのリズムです。
大阪ではこうした“言葉の音”をネタにした笑いが非常に多いんです。
ちなみに、「シチズン(CITIZEN)」という時計ブランドは「ヒチズン」とは言いません。
外来語や商標などは例外で、そこは大阪人もちゃんと使い分けます。
つまり、「ひち屋」とは言うけど「ヒチズン」とは言わないんですな。
このあたりの使い分け、ようできてるでしょ?
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