解答:設問1→(ウ) 設問2→(イ) 設問3→(ア)
解説
テーマは「ややこしい」という形容詞ですが、今日のはいっぱいコメントすべき点があるな。GWボケから復活するにはちょうどええやろ。「ややこしい」の語源は「ややこ」つまり、「赤ん坊は扱いにくい」というところから来ているようですね。そう考えれば、この語はたくさんの意味を持ちますが、コアの意味は「自分の手ではどうしようもないほど複雑だ」ということだと思います。そこから派生して、複雑な、面倒な、厄介な、わずらわしい、わけのわからない、手のかかるなどが典型的な意味ですな。他にもまだまだ使い方ありますよ。
ここの会話の意味だけでもすごいよ。会話の順番で説明しょうか。
① ややこしい日→わずらわしい日。
② 天気もややこしい→天気もはっきりしない。
③ ややこしそうな顔→気分がわるそうな?たぶん。
④ 三好屋がな、ややこしいことなってる
→あぶないという意味。つまり倒産しかけ。
⑤ ややこしいこと言いよんねん→いいかげんなに近いと思います。
⑥ ややこしいヤツ→得体の知らないヤツ。
⑦ ややこしいモン→わけのわからない物。
⑧ ややこしいの入ってきよった
→これは難しいな。まぁ、文脈があってはじめて意味なす感じやけど。これは言うなれば、近所のおしゃべりとか、近所のスピーカー言われるおばちゃんのことかな。ややこしいのあとに「の」ついてまっしゃろ。この「の」は「人」を表しますよ。したがって、
ややこしい人を指し、最終的にはええ意味でも悪意味でも近所の仕切り屋的なことかな。
⑨ ややこしい関係らしいで
→あぶない関係、いけない関係、つまりここでは不倫関係や。
⑩ あんたこそ、なんかややこしいこと考えてんのちゃうやろな
→ま、あぶないこととかやけど、(社会通念上)想像してはいけないことやろな。つまりここでは、自分も向かいの奥さんと不倫したいという願望や。
このように、「ややこしい」の意味はその時々でさまざまな意味になりますわな。近年ではかなり標準語の中にも取り入れられているようですが、これほど多様な用法で標準語化されているかどうかは疑問やわな。大阪出張のサラリーマンのみなさん、この言葉は大企業の社員さんでもふとした時、必ず使ってると思います。ぜひマスターしましょう。大阪人の超お気に入りの語彙やで👍
また、この会話では懐かしい表現も入ってます。まず、「お~じょう-する」や。「往生する」と書きますが、「困る」とか「困り果てる」みたいな意味ですわな。大木こだま兄さんがよう言うてはったな。
それから、「乾物屋」や。何屋か知ってるか?ま、主に植物系の食料品を乾燥さしたモンを置いてる店やな。具体的には干瓢とか干しシイタケとかや。いまでもこんな店あんのかな~?
最後に、「ちちくりあう」や。ここからは18やで!ま、男と女の情事のことやわな。または、「チョネチョネする」も同じやな。このへんのことは田辺聖子の『大阪弁おもしろ草子』が詳しいで。
ブログランキング参加中です!
ぜひ、ポチっとお願いします!
大阪府 ブログランキングへ
コメント